attacの旗 attac(アタック)は、 「市民を支援するために金融取引への課税を求める会」です。
 グローバル化やグローバル経済と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 100円ショップ? 外資系保険会社?  「安くて良い」製品やサービス=「自由市場の恩恵」が、まず連想されるかもしれません。  しかし現実には、グローバル化は、先進国には工場海外移転やリストラによる失業を、途上国には構造化した  貧困・飢餓・病気・戦争をもたらしています。世界的な貧富の差が拡大し、極貧層が増加しているのに、「市場に  任せれば万事うまくいく」という考え(新自由主義)の下、人々の暮らしよりも、一握りの「勝ち組」多国籍企業  の利潤追求が優先されていきます。同時に、経済至上主義的な価値観が世界を覆い、文化の多様性が失われてもい  ます。
 新自由主義的グローバル経済の象徴である金融市場では、多国籍企業である金融機関や、ケタ違いに富裕な少数の  個人によって、巨額の投機的な取引がおこなわれ、富める者がより豊かになっています。韓国などで90年代後半に  みられたように、通貨投機によって、一国の経済が危機的な状況に追い込まれることさえあります。
 そこでattacは、金融取引に0.1%程度のごく低率の課税(提唱者にちなみトービン税と呼ばれる)をし、税収を発  展途上国援助に用いようと提案しています。この課税は、短い間に巨額の取引を繰り返すほど負担が重くなるため、  「投機の歯車に砂粒を投げ込む」、すなわち投機を抑制する効果があると説明されています。attacのマーク「%」  は、トービン税の税率を表しています。

 このNGOは、アジア通貨危機の衝撃さめやらぬ1998年に、フランスで発足しました(きっかけとなった社説はこちら、  attacフランスのサイトはこちら)。同年末には、国  際運動としての綱領が発表されました(英語版はこちら  )。そこでは、attac運動とは、トービン税などを通じて、「金融市場とそのための国際機構を民主的コントロール  の下に置くための国際運動」であるとされています。それから7年、綱領を変えぬまま、attacの活動は、WTOなどの  新自由主義的国際機構に対する抗議、遺伝子組み換え生物反対、水道・教育・医療などの公共サービスの擁護、雇用  確保、グローバル化と結び付いた侵略戦争への反対などへと、多様に広がっていきました。現在のattacには、様々な  立場の民主主義者が、新自由主義的グローバル化の現状を問題視するという一点を共有して、ゆるやかに結び付いて  います。「金融界の利益のために民主主義が失った空間を奪回し…世界規模でそれを創り出す」ため、つまり「もう  ひとつの世界」を実現するために(綱領より)。

 attacは今では世界50ヶ国近くに広がっています。日本では2001年12月に首都圏に設立され、  その後関西京都にも作られました。  広島でも設立準備が進んでいるようです。首都圏では、中央線沿線などに地域グループ結成の動きがみられます。
 トービン税は、フランスでは議会で条件付き採択されるに至っています。ベルギーでは2004年、集中的な取引により  通貨危機が生じた際に、その取引が利益を生まない水準まで臨時に税率を上げる「二段階課税」の仕組みをもつトービ  ン税法が成立しました(未施行)。また、国際機関の会議のたびに世界のattacが実現した、大規模で活気と芸術性に満  ちた抗議集会は、1999年のシアトルWTO閣僚会議にみられたように、会議の結論に大きな影響を与えてきました。実現可  能なオルタナティヴに向けた、魅力ある新しい社会運動、それがattacです。

 attac北海道は、2003年7月からの設立準備活動を経て、2004年4月1日に設立されました。会員は現在20名ほどで、そ  のうち2〜3名はattac首都圏との「二重国籍」を持っています。会員は、学生、  主婦、自営業、会社員、アルバイト、退職者、教員、公務員、弁護士などで、年齢は20代前半から70代までいます。  設立準備会は、中川義裕(事務局長)・工藤典子(企画宣伝担当)・長塚 真琴(2003年9月より東京在住)の3名が中心でしたが、設立以降、活動の担い手は増えてきています。管理をしてくれる人が登場し、独自のメーリングリスト(ML)も作成されました。
 attacの理念の1つに、comprendre pour agir(コンプランドル・プル・アジール、行動するために理解する)があり、  フランスattacは民衆のための大学を標榜しています。attac北海道もそれを目指します。具体的には、毎月の例会でお  互いに学びあう他、北大はじめ道内の大学の研究者たちと、(新)自由主義についての見方の違いを意識しつつ相互に交流し、  その成果を「もうひとつの大学」としての講演会に結実させます。その一方で、札幌や小樽で定期的におこなわれている  ピースウォークに参加するなど、街頭に出て「もうひとつの世界」の可能性を広く伝えていきます。特に、「農的農業」の  確立など、北海道らしいテーマを取り扱うことを志向しています。
 attac北海道では目下、以下にご紹介する活動を予定しています。また、MLは、現在セミクローズド形態で運営しています。  すなわち、会員からの紹介がある方や、例会などに来てくださって顔なじみになった方は、会員登録前でもご参加いただけ  ます。国内他地域のattacにすでに会員登録されている方も、ご参加いただけます(attac北海道ML管理用アドレスに、  お名前と所属する地域attacを明記してメールをください)。
 集会で、街頭で、そしてインターネット上で、%マークを見かけたら、どうぞお気軽にお声をおかけください。(文責・長塚 真琴/最終修正:2004.12.31)